ダイヤモンドのカット形状には様々な形状がありますが、主には以下の5種類が一般的です。
その中でも特にポピュラーなものは現在のダイヤモンド市場の大部分を占めるラウンド ブリリアント カットで、最も強い
輝きを得ることができると言われています。
以下の主なカット形状のイラストからもわかるように、エメラルド カット以外はおおむねラウンド ブリリアント
カットから派生しているのがわかります。なおラウンド ブリリアント カット以外の形状を総称してフアンシーカットとも
表現します。
Round Brilliant cut
ラウンド ブリリラント |
Emerald cut
エメラルド カット |
Marquise cut
マーキース カット |
Pear shape cut
ペアーシェイプ カット
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Oval cut
オーバル カット |
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自動測定機(イスラエル・オギ社 メガスコープ、同サリンテクノロジー社ダイヤビジョン)を使用し、
形状がラウンドのダイヤモンドは直径の8方向を測定しレポートには最大値―最小値×深さ(単位m/m)を表示
しています。ファンシーカットに関しては、長さ−幅×深さ(単位m/m)を計測に表示しています。
ダイヤモンドは一個一個が電子天びんで小数点三位まで計量されます。
レポートには小数点以下二位表示(第三位は切り捨て)あるいは第三位までを表示しています。
単位は宝石の重量を表すCT.(キャラット)で1CTは0.2gです。
ダイヤモンドは大多数のものが黄色や褐色を含んだボディーカラー(地色)を有しています。
カラーグレードの検査では無色を最高として、わずかづつ黄色味や褐色味を増していく度合によって等級分けが
なされています。
全くの無色をDとし黄色味や褐色味が増す毎にZまで23段階に分類されています。
黄色味や褐色味以外のカラー(ピンクやブルー等)の場合はファンシーカラーといい全く別のカテゴリーとして
グレードされます。
ダイヤモンドには内部、外部ともに全くインパーフェクション(キズ)のないものはほとんどありません。
この項目では双眼顕微鏡10倍率の下で、上下、左右あらゆる方向から検査し、インパーフェクションの大きさ、数、
位置、色、性質を考慮しGIA(米国宝石学会)基準にもとづいてグレードを決定します。
GIA基準では11段階に分類されています。
熟練者が色収差及び球面収差が修正された双眼顕微鏡の下でいかなるインパーフェクションも発見できない場合
フローレスとグレードします。
但し極小の外部のキズが一定条件内で存在する場合はフローレスとします。
内部のフローレスの事で、内部のキズは全くないが、軽微で目立たない表面のインパーフェクションがある場合
インターナリーフローレスとします。
熟練者が見るとなんらのインパーフェクションはあるが10倍率では大発見が困難な場合その程度に応じて
VVS1かVVS2のどちらかにグレードします。
比較的発見しやすいがインパーフェクションそのものがあまり大きくなく範囲が広がっていないような場合
その程度に応じてVS1かVS2にグレードします。
10倍率で容易に発見できるインパーフェクションがある場合その程度に応じてSI1,SI2のどちらかに分類します。
石のサイズにもよりますが熟練者であれば肉眼でも見える場合もあります。
10倍率ではっきりインパーフェクションが確認され、テーブル方向からでも肉眼で発見できます。
又顕著なフェザーを含む場合もあります。
自動測定機(イスラエル・オギ社 メガスコープ、同サリンテクノロジー社ダイヤビジョン)を使用し
各ファセットの大きさや角度を計測しそれらのデータをもとにGIA Facetware TMCut Estimator Databaseにより
推定カットグレードを求めます。検査項目の詳細は以下の通りです。
そこに宝石専用双眼顕微鏡(10倍率)の下で目視による検査が加わり「カット グレード」が決定されます。
目視評価の対象となる要素はガードルの厚さ(各部の最大・最小)、キューレットサイズ、ポリッシュ(研磨の状態)、
シンメトリー(各ファセットの形や対称性等)です。
目に見えない放射線(X線・紫外線・陰極線等)やある種の可視波長の光線を物質に照射した時に物質が発する
可視波長の光の事です。
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